column about Kiiiiiii 「宗教通りそしてZenデパートメントストア」

昨日、私の家ではThai Indieという映像グループの子たちがパーティーをしていた。私の家は私(ももこ)、ジュンちゃん(タイの渋谷系みたいなローファイポップバンドBear Garden)、ティンティン(タイとイギリスのハーフで彫刻家の女の子)が住んでいる小さな家だ。またの名をカセットカフェと言う。カフェは気が向いたらオープン、イベントをするときの会場になる。Thai indie君たちがここを借りて映像などを見せ合ってビールを飲んでいるという平和なオタクっぽいパーティーみたいです。住人の私は映像は見なかったけど(すごい長い意味不明の芸術的過ぎる映像集ばっかりなんだもん)友達の有名若手ファッションフォトグラファー、コンクリット君がちょうど遊びに来たので、そんなオタク君たちを交えながら、庭でビールを飲んでお話をすることにした。

コンクリ君は映画小僧君たちに「コンクリさんは宗教通りに住んでるんですか?」と質問されている。そういえば、ほんとにそういう名前なのだ。ソイ・ササナーという通り。ソイとはタイ語で路地のこと。ササナーは宗教。まあしょうもない質問だけど夜更けの飲み会にはこういう意味のない話が一番楽しいのです。
もうひとりの映画小僧君が「モモコさんのササナーは何?」と質問してきた。「仏教」と答えると、またまたもうひとりの映画小僧君が(映画小僧君たちはみんなそれぞれ変な髪形をしていてかわいい。例えばアフロみたいな巻き毛を頭のてっぺんでギュッと縛ってたり、サラサラの超ロン毛をなびかせてたり、びしっと短髪ハゲにしてたりする。)質問をしてきた。
「日本って仏教ともうひとつササナーがあるでしょ。それはね、ゼンでしょ?」
「ゼンは、ササナーっていうよりは哲学かな。」と私が答えるとアフロ映画小僧君がすかさず「ゼンはタイでは若者に人気のデパートメントストアのことです」といってニコニコ笑っている。
出た! タイ人のニヒリズム。というかニヤリズム。すっごくインテリなジョークでしょう。ゼンっていうシンプルの極地を目指すアイデアと全く正反対でしょ、デパートなんて。あ、説明すると、ホントにバンコクには「Zen」という名前のデパートがあるんです。それは若者向けのストリートファッションのテナントがたくさん入っているデパート。東京で言うとなんだろう109とかOIOIみたいな感じかな。
全く。こういう熱くも冷たくもない微妙な温度のニヤリ冗談を楽しむ子が居たりするから、やっぱりタイはおもしろいなあと思ってしまう。

昨晩はこんな感じでのんびりビールを飲みすぎてしまった。
そんなわけで今朝は遅く起き、コーヒーを飲みながらポストを覗いたらkiiiiiiiのAl and Bumが届いていた。
そして聞いた瞬間に謎が解けた。
なるほど。Kiiiiiiiは禅だったのだ。壊れているシンプルな英語は、まるで解けないなぞなぞとかクイズみたい。これは禅問答だったのか。ドラムとボーカルのみというありえないバンド構成もZen的シンプルイズム。余白が想像力を掻き立てる禅画。しかもただの禅ではなく、物欲煩悩にさらされたZenデパートメントストアでもあるのだった。そしてkiiiiiiiが住んでいるのは高速道路の近くの宗教通りに違いない。
ちょっと二日酔いです。
※ライブでkiiiiiiiを聞いて想像力を掻き立てられ、そのときそれぞれの頭のなかにはそれぞれの音楽が鳴っていると思う。プロデューサーのDJ Kodomo君はその余白の聖域を自分音で色付けすることが出来た唯一のラッキーな人である。私も色つけたかったなあ。Kiiiiiiiというぬり絵帳に色を塗って遊びたい人はたくさん居ると思う。
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「宗教通りそしてZenデパートメントストア」 text by momoko motion(ex.momoko futon)
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